「小池百合子」はカイロ大学を卒業しているのか? 「学歴詐称の真偽」に白黒つける【中田考】
◾️小池百合子の父親・小池勇二郎は右翼の下っ端だった!?
だから私は基本的に、小池さんは卒業してるんだろうと思ってます。それはもちろん「お客様」として扱われたからです。アラブはそういう文化なんで、変なことでもなんでもないんです。
エジプトは、細かい事件から大きな事件まで、毎日がトラブル処理で追われる所なんで、まともな神経ではやっていけないところなんです。
単に「電球が切れる」レベルのことでも本当に解決しないんです。住居の召使いみたいな人に「電球変えて」って頼んだら、お金だけ持って消えちゃうとか、そういった話が日常茶飯事なんですよ。
私が借りた家具付のアパ-トに電話がなかったので、大家に頼んだら「あ、じゃあ来週つけるから」って返事されて、結局2年間そのままで終わりましたからね。ともかく一事が万事、あらゆるレベルですべてがそうなんです。
そういうところでやっていたわけだから、小池さんも日本でのトラブル程度では動じないですよね。その辺の感覚はなかなか、日本にいるとわからないでしょう。
『女帝 小池百合子』を読むと、彼女はかなりいい加減というか嘘吐きのようですが、政治家なんてそもそも嘘吐きですからね。それを言うなら安倍のほうがもっと酷いでしょう。NHKテレビの国会中継でみんなが見てる前で言った間違いを平気で書き換えさせるわけだから。それに比べたら小池百合子なんて全然かわいいものです。
アラブの政治家の中には何百人、何万人と殺してるレベルの悪い奴がたくさんいるわけですから、私はそういうのをほっといて小池百合子だけ叩こうって気にはまったくならないですよね。優先順位が違います。
私自身にとっては個人的な利害関係からいうと小池さんはどちらかというと敵ですので弁護する理由は何もありません。今は仲が悪くなったみたいですが、『女帝 小池百合子』にも出てくる彼女のバックにいた右翼の活動家のせいで私は「私戦予備及び陰謀罪」の容疑で捜査を受けるハメになったんです。
これは後になってあるジャーナリストから聞いた話で、関係者の話とも符合するので本当だと思いますが、実はその男が「ISILにコネがある」と言って人を送り込んでいて、そのための偽の団体を作って、私の名前を勝手に騙ったらしいんですね。
当然警察も途中で気がついて私が無関係だったことは知っていたはずですが、あの辺は政治家とつながってるんで、多分アンタッチャブルなので彼らには捜査の手は伸びず、私たちが不起訴になっただけで曖昧に処理されたのです。
かつては児玉誉士夫だったり、こうしたうさんくさい右翼の有象無象が政治家たちの裏でうごめいていたわけですが、そういうのの一番下っ端だったのが、小池百合子の父親の小池勇二郎だったんです。
文:中田考